名古屋大学、九州大学 1滴の水滴で5ボルト以上の電気を生む素子開発

[ 2020/03/09 ]


名古屋大学と九州大学の教授グループ 1滴の水滴で5ボルト以上発電する素子開発
(参照:神戸学院大学とブルボン 「ひょうごBOSAI天然水」共同開発、商品化へ


image from Pixabay

名古屋大学(大野雄高教授ら)と九州大学(吾郷浩樹教授ら)の両グループは、1滴の水滴から5ボルトを超える発電が可能な素子を開発したことを発表した。両研究グループは、半導体の材料である「二硫化モリブデン」をサファイアの基板上に1層のシートとして広げ、プラスチックフィルムに転写、おおよそ3~4cmサイズの素子を傾けて水滴を垂らすと、断続的に発電できたという。実験では電圧は5~8ボルトを計測、これまでできなかった電子機器を動かせる程度の発電が成功した。

二硫化モリブデンは層状物質であり、大面積の基板に薄く均一に成長させるのは難しいとされてきた。大面積でフィルムに転写するのも困難を極めるのだが、両グループは二硫化モリブデンの成膜技術を高め、ポリスチレンフィルムを用いた表面エネルギーの違いによってフィルムへの転写を成功させるなど、さまざまな技術を向上させたことに大きな意味がある。

これまでは、炭素原子のシート状物質であるグラフェンの表面に水を垂らすと発電することが分かっていたが、電子機器を動かすほどの電圧は得られなかった。今回の実験の成功により、研究がこのまますすめば、多量の水流を使用しなくても、工場の配管や上下水道など、ほんのわずかな水流でも発電が可能になることが予想され、水力を利用した発電がまた一歩新しいステージへすすみそうだ。両研究グループは今回の発電の成功を受け、数年後を目処に実用化したいとしている。


関連する記事

アーカイブス

全国の小中学校で新生活様式に対応した水対策加速

全国の小中学校で新生活様式に対応した設備・水対策が加速 (参照:(株)オーシン 水に濡らして気化熱で冷やして使 [&he・・・

記事全文

茨城県つくば市 中央公園の池の噴水がよみがえる 中学生の提案で

茨城県つくば市 中央公園の池の噴水を再整備、池の透明度3倍に 中学生の提案 (参照: 文化庁 京都の近代化に貢 [&he・・・

記事全文

アサヒ 工場排水からのバイオガスを活用した長時間連続発電に成功

アサヒ 工場排水から発生するバイオガスで長時間連続発電に成功 (参照:宮城県漁協組合 原発処理水の海洋放出に反 [&he・・・

記事全文

西松建設(株) トンネル工事の水中ポンプの無人監視システムを開発

西松建設(株) 水中ポンプ無人監視システム「Newt」開発 トンネル工事の湧水対策で (参照:クボタ機工(株) [&he・・・

記事全文

赤穂化成 海洋深層水で幻の魚「サツキマス」を養殖、販売へ

赤穂化成 海洋深層水で幻の魚「サツキマス」を養殖、2020年9月より販売へ (参照:赤穂化成(株) 手軽にマグ [&he・・・

記事全文

渋谷駅 地下雨水貯留施設供用開始へ 再開発で整備

渋谷駅東口 地下雨水貯留施設供用開始へ 再開発で整備 (参照:大阪府 治水用の地下神殿「寝屋川北部地下河川讃良 [&he・・・

記事全文

宇都宮市 田んぼダム普及で水害に強い街づくりを目指す

宇都宮市 田んぼダム普及で水害に強い街へ 目標雨水貯留量を達成 (参照: 農研機構 農業用水路の流水熱をヒート [&he・・・

記事全文

福島県郡山地方消防本部 水難救助隊に水上バイクを導入

福島県郡山地方消防本部 水難救助隊に水上バイクを導入、配置式と訓練を行なう (参照: (株)セキド 水中スクー [&he・・・

記事全文

静岡県富士山世界遺産センター 富士山の湧水についての秘密に迫る企画展スタート

静岡県富士山世界遺産センター 企画展「富士山の湧水―その道のりと歴史」10/4まで (参照:(一社)海洋連盟  [&he・・・

記事全文

近畿地方整備局 天ヶ瀬ダムのトンネル工事完了で国内最大級の放流設備へ

近畿地方整備局 天ヶ瀬ダムのトンネル貫通、国内最大級の放流設備が完成へ (参照:国土交通省 ダム貯水の事前放流 [&he・・・

記事全文

ニュース一覧を見る


    PR