「名古屋上下水道総合サービス株式会社」途上国を中心とした海外水ビジネス市場進出を目指す

[ 2010/12/31 ]


名古屋市が高い水道技術を武器に世界の水ビジネス市場に打って出る。今月、同市の86%出資で設立された「名古屋上下水道総合サービス株式会社」が来年以降、国内の水道事業支援に止まらず、途上国を中心とした海外水ビジネス市場への進出を目指すこととなる。

名古屋上下水道総合サービスは、自治体が出資して設立された株式会社としては、東京都の東京水道サービス株式会社、大阪市の株式会社大阪水道総合サービス、横浜市の横浜ウォーター株式会社に次ぎ全国で4番目の企業となる。自治体の水道事業はその自治体内のみの活動に限定されるが、第三セクター方式などで設立された企業はその制限外となる。既に、東京都の出資により設立された東京水道サービスなどは、海外水ビジネス参入に向け積極的な動きを見せている。(参考:東京水道サービス 耐震水道管台湾へ輸出支援。海外水ビジネス展開へ

「名古屋上下水道総合サービス」もまずは周辺自治体への水道事業支援を行う。同社はパイプロール工法という独自技術を名古屋市と共同で開発し、道路を掘り返すような工事無しに水道管を交換できるノウハウを保持している。更に、水道水が末端まで届かない割合を示す「漏水率」では3%弱をという高い技術をもっており、東京都などと並び世界でもトップクラスのレベルである。このような高い技術力を背景に、周辺自治体への水道ビジネスの支援、更には水道インフラ整備を中心に、海外水ビジネス市場へ展開を狙っている。

既に、シンガポールの水関連イベントで紹介した微生物の分解作用による浄化技術に関し、スリランカ側が興味を示しており、現地調査の段階に入っているなどの動きもある。国内需要の頭打ちなど、各自治体とも、国内需要だけに依存することは厳しい状況になっている。(参考:北九州市 今後は人口減少により水関連インフラ維持が困難に。海外水ビジネスに活路 北九州市立大などが研究発表会)また海外水ビジネス市場進出へ向け自治体間の連携を強める動きもでてきている。(参考:東京都、大阪市、横浜市 水ビジネスの海外進出に向け自治体連携。年度内に連絡会議を設定へ)来年以降も、国内に止まらず、自治体による海外水ビジネスに参入する動きは加速化すると見られる。


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