秋田県仙北市 「クニマス里帰りプロジェクト事業」開始、しかし田沢湖の水質の壁が立ちはだかる

[ 2011/02/15 ]


田沢湖のある秋田県仙北市では「クニマス里帰りプロジェクト事業」を開始した。2011年2月11日から3日間、市内にてクニマス標本の展示を行った。また3月には東京海洋大客員准教授の「さかなクン」を招聘し講演会を開催するなど、クニマスの里帰りに向け動き出した。しかし、その前には田沢湖の水質という大きな壁が立ちふさがっている。(参考:秋田大学など研究チームが発表。秋田県、玉川温泉からレアメタル噴出、河川下流に沈殿

田沢湖
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絶滅種とされていたクニマスが、山梨県の西湖で発見されたニュースから2ヶ月が経過している。元々の生息地といわれた田沢湖のある秋田県仙北市では、クニマスの里帰りによる地域活性化などを検討する動きがでてている。しかし、その前に大きく立ちはだかるのが、上流の玉川温泉を引き込んだ田沢湖の水質である。

先日、秋田大学の研究チームが、玉川温泉の流れ込む下流域にレアメタルの沈殿を確認したというニュースがあった。そもそもこの研究は玉川温泉の流れ込む川の水質の影響を調べるものであった。レアメタルの沈殿だけではなく、玉川温泉下流域の水質は、温泉の影響を受け強い酸性状態になっていることも判明している。田沢湖においても、農業用水確保のため、上流に玉川温泉のある河川の下流域から水を引き込んだ結果、水質が酸性化しクニマスが絶滅したといわれている。

現在の田沢湖は、この40年前の農業用水確保のため水路引き込みにより、酸性に強い魚しか生息できない環境となっている。当然クニマスの生存環境としては絶望的だ。更に、専門家の試算によると、田沢湖の水を全て入れ替えるには120年はかかるとみられ、クニマスの里帰りは現実的にはかなり厳しい状況である。しかし、関係者はクニマス里帰り向け、環境整備に動くことが大切なことであるとし、今後に希望を持ち活動を行っていくとのことである。


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