経済産業省「水ビジネス国際展開研究会報告書」として水ビジネスの国際展開に向けた課題と具体的方策について公表

[ 2011/05/02 ]


2011年4月26日、経済産業省より「水ビジネス国際展開研究会報告書」として水ビジネスの国際展開に向けた課題と具体的方策についての資料が公表された。この報告書は2009年10月より開催されている「水ビジネス国際展開研究会」において、世界の水問題に対し日本企業がその強みをどう生かし貢献するかを検討し、その具体的な方策についてまとめたものである。
(参考:今泉大輔さんのコラムがスタート 第1回『水インフラPPP事業の基本を押さえる』

世界水ビジネス市場の地域別成長見通しimage from 経済産業省

水ビジネス国際展開研究会報告書」は全42ページ。まず、「地球を取り巻く水問題の現状」として地球上の水資源が非常に貴重であるという基礎知識を踏まえた上で、地球規模で増大する水需要を指摘。特に急激な工業化と人口増加が起きているアジアにおいては、世界の全取水量の約6割を消費すると予測。その一方で、水質汚染により中国における河川の利用が困難となっている現状を指摘。その結果、世界的な水の需給バランスの崩れが顕在化するだろうと分析している。そして、そのための対策として効率的な水利用が早急な対策として挙げられている。循環水の利用や、海水からの造水、農業用水を節約できる品種改良などである。

 世界の人口と世界の取水量の推移image from 経済産業省

今後の水ビジネスの展望としては、中国インド東南アジアの国々の市場規模拡大を予測。人口増加、経済発展、工業化による水処理に対する需要が高まるとみている。国別に見たときは、中国、インド、サウジアラビアに注目が集まる。市場規模、市場成長率とも世界のトップ15に入るとしている。

このような状況の中、水メジャーに対し日本が世界の水ビジネスの中で、主導権を握り動いていくために、「政府関係機関の政策金融ツール(JBIC、NEXI、JICA(投融資)、産業革新機構)の活用」、「海外におけるFS調査」、「 政府による相手国政府への働きかけ」を重点支援政策として挙げている。また、「事業権確保に向けた政府・政府関係機関・地方公共団体等による支援策」として、企業コンソーシアム形成の促進と、官民連携の促進を具体的な行動指針として挙げている。

それほどページ数も多くないので、水ビジネスの展開に興味のある人はぜひ一読をおすすめしたい。


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