下水汚泥・焼却スラグ問題、関東から中部・北陸まで拡散中、政府は指針を示さず-自治体は下水汚泥リサイクルの停止で対応に苦慮

[ 2011/06/06 ]


2011年6月3日、長野県下水道処理施設から放射性セシウムが検出したことを発表。また、6月2日には新潟県で7か所の下水処理施設から放射性セシウムが最大で336ベクレル/kgが検出された。下水の放射線汚染は関東地方から中部・北陸まで広がりを見せている。
(参考:福島第一原発事故-下水汚泥、焼却灰の放射線汚染が全国に拡大、建材利用として既に流通か

新潟市・中部下水処理場Image from 新潟市・中部下水処理場

現在、放射性物質が検出された下水汚泥焼却スラグに関しては自治体の判断で、リサイクル処理を停止している。このため、下水処理で生成される下水汚泥、焼却スラグがたまる一方となり、苦慮している自治体も多くなってきている。

5月12日には福島県の下水処理施設における放射性物質の検出を受け、国土交通省では福島県に対する対策の指針は出している。しかし、現在全国に広がっている放射性物質により汚染された下水汚泥焼却スラグの一時保管をどうするのかなどは、処分方法の指針を示せないでいる。

この問題は、下水処理施設の管轄は国土交通省、焼却スラグをセメントにするなどリサイクル工程に入ったものは管轄が経済産業省、下水汚泥を埋め立てに使用する場合は管轄が環境省などに分かれている。関係する組織が多く対応基準の方針を決めることに手間取っているとのことである。

各自治体では、リサイクル処理業者の受け入れ拒否などもあり、その対応には苦慮している。群馬県などでは、5月20日に政府に対し、取扱い基準の明確な指針の提示と、処理費用支援を求める要望書を提出している。

下水の放射線汚染の問題は、発生するのが当然であり、かなり早い段階で危険性を指摘する声も上がっていた。政府は早急に明確な基準の策定を行う必要があると思われる。


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