宮崎大学とJICA、インドで地下水ヒ素汚染対策

[ 2010/05/27 ]


バングラディシュやインド、中国などアジア広域で確認されている地下水のヒ素汚染問題で、宮崎大学JICA(ジャイカ)が行ってきたインドでのウッタールプラデシュ州バライチ県におけるヒ素汚染の研究及び対策活動の報告が、宮崎市で開催された「第2回国際シンポジウム 地下水砒素汚染による健康被害とその対策-インドでのプロジェクトをアジアへ広げる-」にて行われました。

インド地下水のヒ素汚染対策

2008年6月から2010年5月19日まで、JICAの草の根技術協力事業として「インド・ウッタールプラデシュ州における地下水砒素汚染の総合対策」を実施。プロジェクトのモデルとしてバライチ県のネワダ村とチェトラ村が選ばれました。ウッタールプラデシュ州は2003年に地下水のヒ素汚染が明らかになり、州政府や国際機関が実態を調査してきました。この地域は州政府と国際機関が進める代替水源から水を供給する計画の実施が困難な地域と分かり、宮崎大学がJICAに提案し、プロジェクトが実施されました。

対象地域には約1700人の人々が暮らしています。住民はヒ素に関する知識がほとんどないため、宮崎大学は、村人による「砒素対策委員会」を設立、子供にもわかりやすいようにと紙芝居を作るなど工夫をこらした啓蒙活動を行ってきました。また実際にヒ素中毒症状の見られる患者64人に対しては個別に健康管理を行いました。
ヒ素を含まない水を確保するため、代替水源として砂ろ過槽ヒ素除去装置を計13基の井戸に設置し、現在住民の全てが飲み水代替水源からとっています。

プロジェクトマネージャーの横田漠宮崎大学名誉教授は、バライチ県を中心にヒ素汚染対策をひろげ、ヒ素中毒を診断できる医師の育成を行っていきたいと話しました。

ヒ素は自然界に存在する物質で、過剰に摂取すると悪性腫瘍・砒素角化症・色素沈着など人体に重大な健康被害をもたらします。
南アジアと東アジアでは、地下水がヒ素に汚染された地域で約6,000万人が生活しており、灌漑(かんがい)用水や飲料水として利用されています。



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