深海底の環境をもとに、「ナノ・エマルション」を作成(海洋研究開発機構)

[ 2013/05/27 ]


5月14日、超微細な油滴を水に分散させて「ナノ・エマルション(乳濁液)」を作り出す技術が海洋研究開発機構(JAMSTEC)と横浜市立大学の連携によって生み出された。
(参照:「しんかい6500」改造完了、沖縄県沖で「熱水鉱床」の調査へ

Image from JAMSTEC

上の写真は左が今回新しく開発した「ナノ・エマルション」で右が通常のエマルションだ。直径61ナノメートル(1ナノ=10億分の1)のサイズの揃った油滴が水に分散しており、透明度が高い。今後は化粧品や食品、医薬品など、さまざまな産業分野での利用が期待されている。

これまで同様の試みがなされてきたが、油滴を水に分散させてエマルションを作るには、激しいかくはんを行なう方法ではナノサイズにまで小さくするのは難しい。また、化学反応や再結晶を行ない原子や分子を集積して粒子まで組み上げる方法もあるが、これには水と油を均一に溶解させた状態を作らなければならない。しかし、本来は混ざらない水と油を混ぜるのは難しい。

そこで研究チームらが注目したのは、水深数千メートル以上の深海底だ。そこでは数百度の熱水が噴出しているところがあり、熱水が気体でも液体でもない「超臨界状態」が起きていた。これと同じ状況を作り出すために高温・高圧の環境を生み出した結果、337℃付近で油と水が完全に混ざり合って、油滴が消失した。


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