東京大学、大津波が海底生態系に及ぼした影響を潜水調査で解明

[ 2013/06/13 ]


東京大学大気海洋研究所の海洋生態系動態部門底生生物分野、清家弘治助教授、同研究所附属国際沿岸海洋研究センターの沿岸生態分野、白井厚太朗助教授、および博士課程大学院生の小暮ゆきひさ氏の手により、2011年3月に発生した東日本大震災による大津波の海底生態系に対する影響が潜水調査された。
(参照:名古屋港水族館で地震と津波を想定した「水族館津波避難大作戦」開催!!

東大、大津波が海底生態系に及ぼした影響を潜水調査で解明

Image from 東京大学

調査の期間は2010年9月から2012年9月。津波の前後半年間と、1年半後にもう一度、海底環境海底生物を対象に、岩手県の大槌湾船越湾潮下帯の砂泥底それぞれ5地点ずつ、計10地点で実施された。津波の予測が困難であることから、発生前との比較研究は希少である。

津波発生から半年後の調査で、大津波によって海底環境が大きく変化していることが明らかとなった。津波前にはたくさん生息していた貝やウニといった大型の底生生物は、津波後に一部生息を確認できなくなっていた。なお、大津波から受けた影響の度合いは、底生生物の種類によって異なっていた。一部の種は津波後に姿を消したが、大津波前後で生息状況がまったく変化しなかった種もある

1年半後に行われた調査では、大津波後に一度はいなくなった底生生物が再び生息していることが確認することができたという。このことは、海底生態系が津波の衝撃からの回復を既に開始していることを意味している。

津波による海底環境の変化は著しく、波で運ばれてきた砂利で覆われ、水深が2mも浅くなる観測地点もあった。ただし、1年半後、堆積した砂利がなくなり、もとの水深に戻るとともに、津波によって突発的に形成された海底環境(地形や堆積物)は海底が泥に覆われていたことから長くは維持されず、津波前の状況にほぼ戻ったことになる。


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