水資源争奪戦に直面する東京都石原都知事の本気

[ 2010/07/30 ]


石原都知事節が飛び出したのは、2010年の春だ。
フランスごとき会社が出てきてだね、手賀沼千葉県の湖沼)の浄水やるなんてのは、私に言わせりゃ、こしゃくな話で、こんなものはとっくに、東京に依頼すればやったのに、そういうところのセールスがだめなんだな、日本人は」

フランス水メジャー・ヴェオリア千葉県浄水事業を落札したことに対する憤りのコメントだ。

日本の主要都市の漏水率が低いのは既に伝えたとおりだが、東京都の漏水率はわずか3%日本の主要都市の中でも抜けている。しかも人口規模も格段に大きい。欧州の代表都市であるロンドンやパリの20%なぞ問題外である。アメリカ主要都市でも10%前後なのだから、その技術力は世界トップクラスといっても間違いではない。もっと世界へ打って出るべきだというのが石原都知事の主張にあるのだろう。海外では水道施設が民営化が進んでいる。世界市場では欧州の水メジャーの上位3社、ヴェオリアGDFスエズテムズ・ウォーター水道市場の過半を占めている。これが水道ビジネスの世界的における現状だ。水メジャーの最大手、ヴェオリアの日本法人が千葉県などから下水道施設の管理を委託されている状況は、まさに黒船襲来である。

水メジャー水男爵(ウォーターバロンズ)と呼ばれ、その呼び名のごとく優秀でスマートで高給取りだ。プレゼンは、もっとも らしい指標と複雑なバランスシートを持ち出し、すべてがテイクノートすべきご高説に聞こえる。たちまち役人や議員を虜にしてしまうのも分かる気がする。しかも自治体ニーズのツボもよく抑えているわけだ。


東京都石原都知事としては、「そうはさせない」というわけだろう。水男爵どもを向こうにまわし、海外進出も視野に入れ実践していく。手始めとして、2010年5月には、オーストラリア水道事業会社UUAとコンサルティング契約を結んだ。UUAは、三菱商事日揮、産業革新機構(官民出資)によって買収(150億円)された豪州水道事業会社だ。約300万人に給水している。


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