長野県が諏訪湖の水質改善にてこ入れ開始 新たな水質改善対策に乗り出す

[ 2010/08/28 ]



2010年8月、長野県諏訪湖の水質改善にてこ入れを開始した。8月から長野県では、諏訪湖に広がる緑色の水草・ヒシの除去を進めている。諏訪湖は、かつて日本でも有数の汚い湖だった。しかし、現在では下水道の普及で、水質は改善。水草が回復した。ところが、その水草の急激な増加はまた水質を悪化させる要因となる。富栄養化だ。一方、水質は良くはなったとはいえ、依然、環境基準値を上回っており、長野県では新たな水質改善対策に乗り出す方針だ。


水質汚染が激しかった頃に悩まされてきたアオコは発生しなくなった。この10年で、諏訪湖の水質の改善が進んだということだ。
しかし、代わりに目立つようになったのがヒシ。増えすぎると、葉が水面にまで届くはずの日光を遮断する。結果、水面上の植物の育成環境が悪化する。しかも、植生のサイクルが水質悪化に拍車をかける。秋にに枯れる、枯れて湖底に沈む、それが富栄養化の肥やしになる、というわけだ。長野県水産試験場諏訪支場の調査によると、ヒシの分布面積は2007年が約160ヘクタールだったが、2009年には約240ヘクタールに広がっているという。

2009年度から長野県では、諏訪湖の3カ所で、除去を業者委託により開始。小型ボートによる手作業だ。昨年度の除去は9トン。今年度も3カ所で7月から9月までの予定で行っている。地元は景観の改善、漁業対策として歓迎の様子だ。
今は、かつてのような高濃度汚染はない。その点で最悪は脱してはいるのだろう。しかし、2003年度に長野県では浚渫(しゅん・せつ)を停止。その結果、低下傾向にあった化学的酸素要求量(COD)窒素の計測値は改善が鈍化。2008年度はCOD、窒素とも基準を上回った。このため長野県側は水質改善のための新たな対策を模索し始めた。

そこで、7月から、水質改善のため、以下の四つの対策をリストアップ。諏訪市など周辺6市町村に示した。
リスとアップされたのが、4つの対策だ。「水路を造って川の水の一部を引き込み、CODを除去」、「河口部の仕切り堰(せき)や、汚染物沈殿用プールで汚染物を除去」、「湖底の泥を浚渫し、脱水後、浄化し戻す」、「水草が枯れる前に除去する」、などの対策が上げられている。

関係者は、今年度中に、どの対策を実施するか、複数の対策を並行で実施するか早いうちに検討に入るべきだとしている。
また、COD、窒素の発生源対策としては、森林管理を進めることがあげられている。土砂が川に流れ込む量の削減。農薬や肥料の削減、畜産廃棄物の有効利用の促進。などのさまざまな課題への対応が求められている。

長野県、関係者は、諏訪湖の水質改善に関しては、総合的な取り組みが今まで以上に求められるという認識をもっており、今後は、総合的な対策を進めていくという認識であることを確認した。


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