NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)、オーストラリアで水資源供給システムの実証研究を実施

[ 2010/08/31 ]


2010年8月31日、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)オーストラリア、クイーンズランド州政府インフラ・計画省は、水資源供給システムの実証研究の実施につき、覚書きを締結したと発表した。両者は共同で2010年から2014年までの間で、同州に水資源供給システムを設置する。これにより、雨水の水源化に関する実証研究を行う。この実証研究は、同様な水不足に悩む他地域に対しても今後の事業転換が考ええられるものになる。

大規模人口地域の水資源確保策は従来から大規模ダムに依存するのが常道だ。また、新たな水源として期待されている海水淡水化施設も決して万能ではない。技術やコスト以外の懸念材料が存在する。淡水化の一方で生まれる、濃縮塩水の海洋環境への影響を無視はできない。今回の実証研究では、人口の増加可能性が高い、既存のダムでは水源確保困難な地域である、南東クイーンズランドの特性において、雨水、路面水の水源化をする「分散型水資源供給システム」を確立を目指すものだ。

2010年2月、NEDOは、当プロジェクトを「省水型・環境調和型水循環プロジェクト」の一案件として、JFEエンジニアリング株式会社及び株式会社野村総合研究所に委託。既に実施可能性調査を完了して実証研究に移行している。

2010年~2014年をプロジェクトの実施期間とする。場所は、フィッツギボン住宅開発地域で人口は約4000人。実証実験内容は、雨水の上水、中水の有効活用により、水需要の4割を供給するシステムを構築すること。まずは、雨水を有効利用する分散型水資源供給システムを設置。屋根雨水を上水化する。さらに、水が不足した場合は、路面雨水を中水処理する。その中水を原水として、飲料利用や生活排水の利用に向けた研究を実施する。

このシステムは既存の水道システムとの補完関係を構築することが可能。つまり、成功すれば既存のインフラ環境を意識せず、水資源供給の安定化が可能となる。このシステムが確立後には、オーストラリア内の普及だけではなく、水不足等の問題を抱える他の渇水地域への供給も展開も可能となる。


関連する記事

アーカイブス

株式会社日立製作所が2018年10月よりIoTを活用した上下水道事業のクラウドサービスを提供開始

株式会社日立製作所は、IoTを活用した上下水道事業を支援するクラウドサービス「O&M支援デジタルソリ [&he・・・

記事全文

IWA世界会議が東京で開催される。

国際水協会(IWA:International Water Association)東京世界会議が9月16日か [&he・・・

記事全文

アメリカ中西部穀倉地帯におけるの水源の危機

アメリカでは1970年代から中西部穀倉地帯と呼ばれている地域におけるオガララ帯水層の水位低下が指摘されている。 [&he・・・

記事全文

バーチャルウォーターを考える

今日食べた食物を作るためにどれくらいの水が使われているか考えたことはあるだろうか (参照:プラスチックごみもC [&he・・・

記事全文

日本の名水百選

日本各地にある平成の名水選を紹介する。 (参照:静岡・三島の源兵衛川が世界水遺産に登録。)[ 2018/09/10 ]

記事全文

日本水フォーラムがはじめた水検定

水に関して知識に自信のある方受けてみませんか? (参照:東京都水道局、「東京水」のデザインをリニューアル)

記事全文

水道の検診にもスマートメーター

水道スマートメーターの活用に向けて開発・研究が動き始めている。 (参照:株式会社クボタ、次世代の水道管を開発)

記事全文

荒瀬ダム国内初のダム撤去

国内初の本格的なダムの撤去となった熊本県八代市坂本町の県営荒瀬ダムの工事が終わった。 (参照:八ッ場ダム 費用 [&he・・・

記事全文

株式会社クボタ、次世代の水道管を開発

パイプメーカーの株式会社クボタが新耐震管のGENEX管を開発した。 (参照:和歌山市、水道水の濁りで3万5千世 [&he・・・

記事全文

自然環境を破壊しない水力発電、「Cappa」

茨城製作所が開発した新しい水力発電「Cappa」 (参照:ライオン、排水リサイクルシステムを開発、自社の千葉工 [&he・・・

記事全文

ニュース一覧を見る


    PR