マグロ養殖に「好適環境水」 将来は地下水を利用して山村での養殖も可能に?

[ 2010/10/01 ]


岡山市にある加計学園・生命動物教育センターの養殖魚研究施設では、体長30センチのマグロが、同心円模様のかかれた水槽をぐるぐると泳いでいる。この同心円模様は、コントラストの強い模様によって、魚の習性を利用し、衝突を防ぐためのものだ。しかし、この水槽のこのような見た目だけの工夫ではなく、水にも大きな秘密がある。養殖に使われているのは海水ではない。ここでは特殊な水が使われている。「好適環境水」というものだ。

好適環境水」は岡山理科大山本俊政准教授が中心となって研究をしている海水を使わずに海水魚を養殖できる水である。海水魚と淡水魚が同じ水槽内で泳ぐことができるという不思議な水であり、2007年には映画のキャンペーンに合わせて、岡山駅にニシキゴイとサワラが一緒に泳ぐ水槽が設置された。

「好適環境水」は浸透圧調整にカリウムなどの電解質を淡水に加えたものだ。これにより、海水なしでも海水魚の養殖が可能となるという。地下水の利用ができれば、山村でマグロの養殖ということも可能になるということだ。わざわざ海水を運ぶ必要がないので、コストの面でも優れていると言われている。

まだ養殖に関しては、水質以外の問題も多々あり、簡単にはいかないであろうが、将来は山から出荷されるマグロや養殖魚が出てくるかもしれない。


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