南アフリカ共和国、ダーバン市 水資源資源の節約へ、トイレの節水のために「尿買取プロジェクト」開始

[ 2010/11/15 ]


南アフリカ共和国は水資源が少なく、「水ストレス受けた国」と評される。現在、同国のダーバン市では、水を使用しないドライトイレ普及促進のために、「尿買取プロジェクト」が開始されようとしている。


ダーバン市では、各家庭の空き地にドライトイレ9万個を設置している。今後は500個のトイレに尿をためるための20リットルタンクを設置する予定だという。この尿は週1回集められ、各家庭に30ランド(約350円)で買取られるという。国民の半数近くが週2ドル以下で生活している南アフリカではこの金額は馬鹿にできないものだ。買取られた尿はリン、カリウムを多く含むため、肥料の原料として転用される予定だ。

ドライトイレには使用のたびに、砂をかけなければならない上に、尿と糞便を別々にしなければいけないなど手間がかかる欠点がある。更にタンクは定期的に空にしなければならない。このような不便さから都市部などでは敬遠され、お金ができると人々は浄化槽を買ってドライトイレを使用しなくなる。今回の尿買取プロジェクトはそのドライトイレ使用を促進するための方策である。


ダーバン市では2002年にコレラの流行があり、衛生面での欠陥を露呈している。同市は首都ヨハネスブルグに次ぐ大都市で、当時の人口は400万人。当時のトイレを使用してない市民はその人口の25%である約100万人と推計されている。完全な衛生システムの導入と、水資源の節約という妥協から同市はドライトイレを推進している。この尿買取プロジェクト関係者からは「飲料水需要が増加するなかで貴重な水をトイレに流すことはできない」という声も上がっており、同国の水事情がしのばれる話である。


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