福島第一原発事故-原因は高濃度過ぎる汚染水か 高濃度汚染水処理装置停止再稼働目指す

[ 2011/06/20 ]


2011年6月18日、福島第一原発高濃度汚染水処理装置が稼働5時間で停止した問題に対し、東京電力は検証実験を行い、セシウム吸着装置放射線量が計画より高くなった原因を調査すると発表した。その後20日、同社は注水した汚染水の濃度が想定よりも高かっためではないかとの見解を発表した。通水試験を実施し再稼働を目指す。

外部からの冷却注水により放射性汚染水毎日500トン増加しており、高濃度汚染水処理装置が稼働しない場合には、6月29日にも海など外部への流出の可能性が高くなる。タイムリミットは1週間である。
(参考:福島第一原発事故-高濃度汚染水処理装置が稼働5時間で停止、放射線量がセシウム吸着装置の交換基準に達する

高濃度汚染水処理装置

油分分離装置とセシウム吸着装置の概要(東京電力資料より作成)

image from 東京電力

東京電力では、米キュリオン社の吸着装置の油分と放射性テクネチウムで放射性セシウムの線量が基準値を超えたと発表した。この部分は放射性セシウムを分離する前工程のところである。18日の時点では、同社では同装置部分に油に溶解した放射性物質を想定以上に吸着してしまったことが原因ではないかと推測していた。19日と20日にセシウム吸着装置の通水試験を実施したところ、汚染水自体が想定よりも高濃度であった可能性が高いことがわかった。21日の再稼働を目指す。

現在、原発敷地内の放射性汚染水の収容先はほぼ満杯となっている。その量は11万トンと推定され、原子炉冷却のため毎日500トンの外部注水が行われ、それだけ放射性汚染水も増加しているということである。高濃度汚染水処理装置の稼働が再開できない状態が続くと、6月29日には、放射性汚染水は海などの外部への流出の可能性が高いと見られている。

放射性汚染水を増加させている外部注水を停止するには、「循環注水冷却」を実現する必要がある。東京電力では6月18日には、「循環注水冷却」を開始する予定であったが、先の見通しは現段階では不明である。今後、トラブルの対応に手間取っていると、原子炉の安定低的な冷却を実現するというステップワンを7月中旬に完了させるという工程表の計画は大きく見直しをせざる得ない状況になる可能性がある。


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