下水と藻「オーランチオキトリウム」で石油を作るバイオマス燃料-仙台市、筑波大、東北大が実用化に向け共同研究開始

[ 2011/09/05 ]


2011年9月5日、下水と藻「オーランチオキトリウム」で石油を作るバイオマス燃料の実用化に向け、仙台市筑波大学大学院渡辺信教授東北大学関係者と会談を行い、今後の共同研究のあり方について検討を行う。
(参考:東京都 下水から資源採取へ。下水汚泥からリン成分抽出実用化の検討へ

筑波大学image from 筑波大学

オーランチオキトリウム」は光合成を行うことなく有機物を吸収し、石油と化学組成が同種の炭化水素を作り出す。その生産能力は従来の同種の藻の10倍以上と言われる。年間1万トンの石油を作り出すのに必要な面積は1ヘクタール。これは2万ヘクタールで日本の石油需要を完全にカバーできる計算になる。日本の耕作放棄地の面積は約39万ヘクタールあり、同地の転用も考えられている。筑波大学の渡辺信教授は、「オーランチオキトリウム」の発見者であり、国際藻学会会長も務めるなど、この分野の世界的な権威として知られている。

今回、仙台市では震災で被害を受けた「南蒲生浄化センター」の下水を使用し、「オーランチオキトリウム」を増殖する実証実験を本年度中に開始する。この実証実験を経て、実用化が実現した場合、究極の環境配慮システムが出来上がることになる。下水処理の費用を削減しつつ石油を生成することが可能となるということである。

「オーランチオキトリウム」が生成する石油は燃やすというだけではなく、化学原料としても使用が可能であり、実現した場合に産業界に及ぼす影響は限りなく大きいものになると予測されている。仙台市では、同研究の実用化に向け、大学だけではなく地元企業が参加できる仕組み作りについても検討を行う。


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